すやっきぃとは

すやっきぃのはじまり

素焼き玉「すやっきぃ」は、牡蠣殻の粉末に使用済みの使い捨てカイロとクエン酸を混ぜ、泥団子状にして素焼きしたものです。

素焼き玉の取り組みは、大崎智洋氏が元広島大学名誉教授・山本民治先生の所見をもとにアレンジして考案しました。

2020年、大崎氏は曽根干潟に素焼き玉を設置し、アサリの増産に成功しました。

しかし増産の成果は、漁業関係者や行政に広く知られることなく、次第に話題から消えていきました。

その頃、代表は、松ヶ江北市民センター・伊川市民サブセンターの館長として地域に関わるなかで、「昔はこの海で潮干狩りができたほど豊かな海だった」と多くの方から話を聞いていました。

「どうにか昔の海を取り戻すことはできないだろうか。」

そんな思いを抱いていたとき、知人の紹介で大崎氏と出会い、私たちの挑戦が始まりました。

2022年、素焼き玉に「すやっきぃ」という名前をつけ、伊川の大坪川河口に設置する計画を地域の定例会で提案しました。

しかし、当初は「似たようなことをして失敗した」「どうせ変わらない」という理由で大きな反対を受けたのです。

それでも何度も説明と話し合いを重ね、地域の皆さんの理解を得て、2022年に大坪川河口、2023年には新門司海浜緑地猿喰海岸の人工干潟へ設置することができました。

設置から10日ほど経つと、玉の周りのヘドロが減り、海藻や底生生物が増え始めました。

半年後には、以前は足がぬかるみに沈んで歩くのも怖かった場所を、安心して歩けるようになったのです。

晴れた日には白い砂浜に光が差し、波がきらきらと輝きます。

地域の長老が「ああ、昔の海と同じだ」と目を細めて語った姿が、今でも心に残っています。

2022年から、門司の海は確かに変わりました。
すやっきぃがもたらした変化を、これから多くの方に伝えていきたいと考えています。